はじめての水彩色鉛筆 選び方①使い方で選ぼう

こんにちは。
水彩色えんぴつアーティストのおかもとゆみです。
水彩色えんぴつ教室の指導を20年以上しています。
現場での直接指導した受講生は
延べ6,000人ほどお出会いしました。

その中で初心者の方からの多くの声を聴き
まとめることで
これから水彩色鉛筆をはじめてみようと思う方に
お役に立てるかと思います。

一緒に、水彩色えんぴつの魅力を一緒に楽しみましょう。

「水彩色鉛筆」を知っていますか?

まずはじめに、水彩色鉛筆(すいさいいろえんぴつ)」をご存じですか?
よく皆さんから「水をつけて、溶かせるヤツ」とよく言われます。

ヤツ…。
そんな扱いされるときもあります。。
絵画でも水彩画や色えんぴつ画は知っていても
一般的にはあまり、水彩色鉛筆を知らない方が多いと思います。
ちょっと知ってる方からもそんな風に言われます。

画材を見ると色鉛筆の形状をしています。
その画材を使って、紙に描くと普通の色鉛筆のように見えます。

水彩色鉛筆の使い方は、色鉛筆で描いた部分を水を含ませた筆でなでると
溶けます。

描いてから、筆で溶ける、水彩色鉛筆。

なんと、水彩色鉛筆が七変化する!!

ところが、

実は、それだけでは、とどまらないのがこの水彩色鉛筆の魅力です。

使い方は、いわば、七変化していく画材です。
描いたものを溶かしたり、
筆先に色を含めとったり、
芯先を粉にして描いたり、
濡れている部分に描いてみたり。。。
などなど、
ひとつの画材で色んな表現ができる画材です。

そんな画材の魅力をお伝えしようと思います。
まとめてみると、

  1. 紙に水彩色鉛筆で描き、筆で描いた部分を溶かす。
  2. 筆先に色を含めて水彩画のように描く。
  3. 芯先を紙やすりで削って、擦りつける。パステル画のように描ける。
  4. 芯先をカッターで削って、濡れているところに撒き落とす。
  5. 芯先を水に濡らして濡れた芯のままで描く。
  6. 描く部分を先に水で濡らして描く。濃くすると不透明に変化する。
  7. 箔を貼ったような日本画のような表現。濡れているところにパウダーを撒く。

ぜひ、水彩色鉛筆の七変化を楽しんでください。
こちらは、別のページ実践で紹介します。

どうやって、水彩色鉛筆を選ぶの?

今回は、使い方で選んでみよう!

今回は、使う人が、何を目的にして使うのか。
それに対しての水彩色鉛筆の選び方をお伝えします。

水彩色鉛筆は、どう選ぶかをご覧ください。



水で溶ける水彩色鉛筆は
国内外様々な種類が発売されています。
海外生産のものがほとんどであり、
私がメイン使っている
ファーバーカステル社アルブレヒトデューラー水彩色鉛筆は、
遠路遥々、船に乗って海を渡り、ドイツからやってきています。

アルブレヒトデューラー水彩色鉛筆60色セット。全色120色ある。

ダーベント社インクテンス。芯が太く濃厚。発色がいい。染料系の色なので布にも描ける。

海外ものが素晴らしい理由のひとつとして
各メーカーが様々な種類が選べることがいいです。
・軟らかい芯先や硬い芯。(軟質のデューラーと硬質のゴールドファーバー)
・溶けたり、溶けなかったり。(ポリクロモス油性。デューラーと同じ色番)
・グリップ付き(アートグリップ:ファーバーカステル)
・メタリック(ダーベント社)
・染料系の色(インクテンス:ダーベント社)
種類とは、いわゆる色鉛筆の硬さであったり、発色感であったり、値段です。

水彩色鉛筆の様々なシリーズがあり
よりユーザーのニーズにあったものが選べます。

わかりやすく分類してみれば

・プロ~ハイクラス用
・アマチュア用
・キッズ用

プロ~ハイクラス用とは。

描きたい気持ちも大満足。いいものだからこそ、すべての描写に対応できる!

絵描きやイラストレーターご用達のもので、
あらゆる描き方に対応できるオールマイティーな水彩色鉛筆です。
ハイクラスなので、一本当たりが300円以上します。
大きな作品制作にも対応し、
色数も多くて
発色も溶け感もとてもいいものです。

ここで、勘違いしてほしくないのは、
プロしか使いこなせないのではありません。
「プロ用だから、初心者でも使いやすい」
ということです。
私のクラスの方は、全員こちらから選んでもらっています。
迷うなら、ぜったいにこちらをおすすめします。

アマチュア用とは?

水彩色鉛筆をちょっと楽しんでみたい方におすすめ。

いろんな色が入っていて、
大人の塗り絵もしてみたい。
絵手紙やカードなどにも使ってみたい。
はじめてだから試したい。
そして値段も安くね!
そんな方には、こちらを選ぶといいでしょう。

私が監修した
ユーキャン通信講座の「水彩色えんぴつ画講座」では、
ワークブックや道具が一式入っています。
その中にセットアップされた水彩色鉛筆がこのランクのものです。
こちらでは、筆や筆洗など画材に関係するものもすべて選びました。

通信講座での水彩色鉛筆は、
色数を重視しています。
多彩な色で、ちょっと楽しめる水彩色鉛筆です。

通信講座ユーキャンの「水彩色えんぴつ画講座」使う画材や企画や作品提案などすべて監修しました。
値段の安さと色の充実さから、キッズ用としても取り扱われる
通称「赤缶(あかかん)」
入手方法は様々だが、画材店だけではなく、スーパーや文具店でも扱われている。
シャシチハタが取り扱いメーカーでインドネシアで製造されている。
単色での販売はない。
色番が400番台からあり、下10ケタがデューラーと共通番号。

キッズ用とは?

お試し感覚で使ってみよう。カラフルな色が入っていて満足!

色数が多彩で、圧倒的に値段が安いもの。一本あたり8円ちょっと。
手に取りやすいということが魅力です。
12色入っていて、セリアやダイソーなどといった100均ショップで
手にはいります。

この値段の違いは、顔料やその顔料芯を固めるバインダーなどの質の違いによるもの。さらにその芯を守るためのフォルダー部分である木材の違いです。

試してみると、描いた線は残り、淡く色が溶け出します。インクテンス(ダーベント)など濃厚な水彩色鉛筆とは違って、描くと紙の上を滑るような感覚です。全体に淡いです。

まとめ

水彩色鉛筆として最大の楽しみ方をするなら、断然プロ用~アマチュア用がおすすめです。
七変化を存分に楽しむには、上質なものを選んでいた方が後から後悔するといったことはありません。

実は、はじめたきっかけが、安価な水彩色鉛筆をお持ちだった方も結果的には、みなさん買い替えなおしています。

「腕を上げるために、道具に妥協してはいけません」

大きな絵や作品作りとして楽しむなら扱いやすいプロ用のものが必要ですし、
そこまで味わうことをしなくてもちょっとだけしたいという方なら
アマチュア用やキッズ用でもいいと思います。
ちょっとしたカードを作るものならお手頃の価格のものでもいいと思います。



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