北海道という場所は、私の父が古きよき時代に社命により心身ささげた街。
両親が結婚する以前の話で、50年以前の話し(半世紀まえ?!)ですが、今でもそのときの苦労話や暮らしぶりなどのことは口にし、数年前までも「どさんこ」の仲間達に会うために、年に1度は、足を運んでいました。
大阪におられる社友たちは、その懐かしさから移住し、第2の人生の幕開けとともに、娘たちと共に牧場をされておられる方もいらっしゃいます。
そんな父の「北海道への愛」は、壮大です。
50年前は、家電メーカーの営業で若き社員として奔走、未開拓の地であった北海道の苦労話は、今は、懐かしいというよりも現在も進行をしているかのように父の頭を時折過ぎていきます。現在は、設備も整い、部屋中が暖房の館のように暖かくなっているでしょう。
しかし、当時極寒の地は、朝、目覚めると顔に当たる布団端が、寝息で凍っていたという話は、何度も繰り返し聞かされています。
先日も洋服ダンスの上には、なぜか、自分で撮影したタンチョウヅルのダンスの写真が数枚散らかっていました。
どこかのアルバムから持ってきて、整理がつかずそのままの状態だったのでしょう。
北海道の話をふれば、雄弁になります。
過去の思い出を「今」の中で生きる栄養源になっているかとも思います。私は、観光で行った古い写真を引っ張り出したり、北海道独特の読めない地名を父からレクチャーしてもらったりしております。
今回も北海道をテーマに雪のシーンを描きます。(今期は、この雪で最後にしようと思います)
そのすべてが絵になる街です。